リン・チーリンと双子


昨年Air Chinaの機内で見て、中国語で全然意味わからないながらも、リン・チーリンのあまりの美しさになんとなく途中まで見てしまった「幸福額度」がTSUTAYAにあったので借りて見た。
邦題「ラブ・オン・クレジット」、といっても日本で劇場公開されてないからDVD用につけたタイトルだろうけど。


わかってたけど、駄作だった。
ただ、駄作を見るのは比較的好き、駄作の中からいいところを探そうとすることは好きというべきか。
そういう観点から見て、この作品の一番いいところを1つ挙げるとしたら、リン・チーリンがあまりに美しいこと。


おとなしい妹と奔放な姉という双子の設定で出てくるリン・チーリン、プラダを来た悪魔のアン・ハサウェイばりにいろんな服を着てはパーティに出かける。
10年付き合っている、彼女を愛しているが借金を負ってしまった彼がいる妹、10年付き合った裕福な男に妻子がいたことがわかった姉。それぞれが幸せを求めて、新しい出会いをしながらも、いろんなところで「お金」と「幸せ」って何かみたいなことを思わせようとする脚本。
展開は読めるし、ところどころで過剰な音楽の演出は鼻につくし、登場キャラクターに現実感はない(あればいいというもんでもないが)。
これは、リン・チーリンが大好きな監督が、いろんなリン・チーリンを描くために撮って、リン・チーリンが好きな人に見て欲しい映画なんじゃないか。
ホントにそれだけ。


だから、リン・チーリンが好きな人、とりあえず美女が出ている映画が見たい人にはオススメするけど、それ以外の人はまったく見なくていいと思う。


ただ、見終わった後、一つだけ良い質問を思いついた。
「もし、あなた(君)に双子の姉妹(兄弟)がいるとして、まったく正反対の性格だとしたら、どんなキャラクターだと思う?」
自分の性格に対する自己認識って曖昧なときもあるけど、逆の性格の双子の兄弟・姉妹を思い浮かべるこの質問なら不思議と創造力が働く気がする。
もっといい映画は両手いっぱいにあるのに、なぜ駄作の感想を書いたのか…