人工さようなら


1.使えるシチュエーション 
 ■友達と家で
2.必要な道具
 ■なし
3.おすすめ人数
 ■2人以上(シチュエーションによる)
4.遊び方
 ■遊び説明
  恋人達の破局、家族の崩壊、アーティスト・お笑いコンビの
  解散など、いままでお互いに愛し合い、支え合った関係が
  ある日断ち切れる時がある。
  
  そんな瞬間には必ず別離の言葉が共にある。
  
  「別れよう」
  「解散しよう」
  「お前とはもうやってられへん」
  
  この別離の言葉が発せられる時には、4つの見所がある。

  1.誰が言うか

  2.どのタイミングで言うか

  3.どんな声(大きさ)で言うか
  
  そして、

  4.どんな言葉を言うか
  

  この遊びでは、緊迫した雰囲気の中、
  お互いがお互いを罵り合い、険悪なムードが
  高まっていく中で、最後の別離の言葉を誰が言うかを
  楽しむ遊びだ。
  
  人生で実際にこのような別離のシーンに
  ぶつかることはそれほど多くはない。
  むしろ多くの人が忌み嫌うシチュエーションだ。
  それを自らの手で呼び込むことで
  自分の人生の幅が確実に広がるぞ。


  「なんだか自分の視野って狭い気がする。」
  「人生経験が限られている気がする。」  
  そんな悩みを持っている人は早速
  具体的な遊び方にGO!
  

 ■具体的な遊び方
  1)自分たちがどんな関係かを決める。

   EX.さっぱり売れないフレンチポップバンド、芸歴5年の芸人コンビ、
     閑古鳥の劇団etc・・・
    
  2)早速つまらないことで揉め始める。
    もうやることは単なる相手の揚げ足取りだ。
    建設的な議論など交わされる状況ではない。
    お互いがお互いを傷つけ合う、最低の時間だ。
    
  3)最後の別離の言葉を誰かが言うまでそれを
    続ける。長くなればばるほど

   「誰が言うんだ?誰が言うんだ?」

   という期待と不安で、あなたの胸はいっぱいになるはず。

   例:さっぱり売れないフレンチポップバンド

    メンバー:ボーカルの「ジュリアン」 ギターの「ヘンリー」
         ベースの「サム」 ドラムの「マージョリー


     ジャカジャーン、ジャカジャーン(全員で適当に演奏)



    ジュリアン「ケスクセ〜、ブザレビアン、ボンジョルノ〜♪」


         ヘンリー、ギター(竹ぼうき)を投げ捨てる


    ヘンリー 「もういい!やめだ!やめだ!」

    サム   「なんだよ、いいところだったのに。」

    ヘンリー 「ああ?いいところ?今のがいいところだったら
          豚箱はさながら天国だな!こんな下手くそバンドじゃ、
          売れるわけねえよ。お前のその歌なんだよ!
          音程もちょくちょくはずれるし、発音も悪いし。」

    ジュリアン「なんだと!じゃあお前のギターはそんなに
          上手いのか?ああ!?」 

    ヘンリー 「少なくともお前のポンコツボイスよりは
          いい音奏でてると思うけどな?」

    サム   「二人ともやめろって。」

    ヘンリー 「ああ、やめてやるよ。お前との口げんかも
          こんな腐ったバンドもよ!」

    ジュリアン「ホワッツ?やめるだと!?お前がこのバンドやろうって
          言い出したんだろ?
          何が『俺たちなら2年でグラミー賞とれる』だよ!
          俺はこのバンドの為に安定した仕事も捨てたんだ!
          俺の人生めちゃくちゃにしやがって!」

    ヘンリー 「お、なんだ?お前は自分の人生を自分で
          コントロールすることもできないのか?」

    ジュリアン「てめえ!開き直ったな!!」


         ジュリアン、ヘンリーの胸ぐらをつかむ


    サム   「いい加減にしろ!!」


         サム、二人を突き飛ばす


    ヘンリー 「サム・・・」


         涙を浮かべるサム。


    サム   「初めて俺たちが出会ったフレンチバーを忘れたのか?
          そう、フレンチポップについて朝まで語り合った。
          俺たちの音楽を聴いてくれる人たちが、
          辛い時、楽しい時、いつもそっと寄り添って励ますような
          優しい音楽を目指したんじゃないのか?
          お仕着せの歌詞でも、耳が痛くなるような自己陶酔の
          音楽でもない、相手の心を優しく包むような
          音楽を一緒に創り上げるんじゃなかったのか?
          忘れたのか!あの頃の気持ち!」

    ヘンリー 「・・・。そうだったな。売れない日々が続き、
          俺たちは真の目標を見失い、目先のことしか
          考えられていなかったのかもな・・・。ジュリアン、
          すまなかった。
          また、俺のギターに合わせて歌ってくれないか」

    ジュリアン「ああもちろんさ。・・・俺のポンコツボイスで良ければな笑」

    ヘンリー 「わるかった、わるかった!あれは言い過ぎた。苦笑」

    サム   「そうだぞヘンリー!口は災いのもとだぞ!そういうのって
          結構後に残るんだからな。笑」

    ヘンリー 「ほんとに、この口か?(ヘンリー自分の口を殴って笑う)」  
    ジュリアン「俺たちには音楽しかねえんだ。よし!気を取り直して
          もう一回練習行くぞ!マージョリー!頼む!」

  
         ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
        (マージョリーがドラムのキックを蹴る音)

    
    ジュリアン「?おいおい、マージョリー、イントロにしては長すぎるぞ。」

    マージョリー「(キック蹴りつづけて)

          解散だ!解散だ!



          お前ら大嫌いだ!



          俺は公務員試験受かったんだ!



          もうこんなバンドおさらばだ!



          解散だ!解散!」

      
      
  ★ほとけの福音★